キラキラして見える海外起業。でもその裏側は、掃除から在庫管理まで全て一人でこなす壮絶な戦いでした。
※忙しすぎて猫の手も借りたい時に使います。
🎥 今回の参考動画はこちら ▼
サバイディー!ラオス在住ライターのラオスキです。🇱🇦
ラオスというと「ゆったりした時間」や「素朴な暮らし」をイメージする方が多いかもしれません。しかし、首都ビエンチャンを中心に、今、若者たちの間では空前の「起業ブーム」が起きています。
今回ご紹介する動画は、そんなブームの最前線で戦う一人の女性起業家の「叫び」です。彼女の言葉には、インフレや人件費高騰に直面するラオス経済のリアルが詰まっていました。
「社長」兼「雑用係」の壮絶な一日
動画に登場するのは、白いシャツを着てオフィスに座る若き女性オーナー。一見すると順調そうに見えますが、彼女が口にしたラオス語は非常に切実なものでした。
「ທາງນີ້ຈະແຍກຮ່າງແລ້ວ (タン・ニー・チャ・イェーク・ハーン・レオ)」
直訳すると「こっちはもう体が分裂しそうだよ!」という意味です。
彼女は動画の中で、自身の業務内容をこうまくし立てています。
- 店の立ち上げ・掃除
- システム管理・パソコン業務
- 接客・販売
- 梱包・発送
- 在庫管理
- (飲食店なら)皿洗いまで
「なぜなら私たちは小さい店だから。まだスタッフを雇うお金がないの」と彼女は語ります。これは単なる愚痴ではなく、多くのラオス人小規模事業者(SME)が抱える共通の悩みなのです。
なぜ雇わない?最低賃金250万キープの壁
「スタッフを雇えばいいのに」と思うかもしれませんが、今のラオスではそう簡単ではありません。
実は、ラオスではインフレ対策として最低賃金の引き上げが続いています。2024年10月から、民間部門の最低賃金は月額2,500,000 LAK(約17,500円)に引き上げられました。
「えっ、月給1.7万円?」と日本円換算すると安く感じるかもしれませんが、現地の物価感覚や、創業間もない小規模ビジネスにとっては大きな固定費です。
雇用にかかる見えないコスト
さらに、単純な給与だけでなく、以下のコストも重くのしかかります。
- 社会保険料: 雇用主負担分が発生します。
- 食事手当: ラオスでは昼食代や現物支給が期待される文化があります。
- 教育コスト: 離職率が高いため、せっかく教えてもすぐに辞めてしまうリスクがあります。
動画の彼女が「まだ勉強中だし、歩み始めたばかりだから全部自分でやる」と言い切るのは、コスト削減だけでなく、「自分と同等の熱量で働ける人は簡単には見つからない」という経営者としての覚悟の表れでもあります。
ラオスの若者が起業を目指す理由
これほど大変なのに、なぜラオスの若者は起業を目指すのでしょうか?
一つは「給与と物価のギャップ」です。公務員や一般的な会社員の初任給だけでは、高騰するガソリン代や生活費を賄うのが厳しくなっています。
そのため、本業を持ちながらオンラインショップを始めたり、彼女のようにリスクを取って独立し、自分の力で外貨や大きな利益を狙おうとする若者が増えているのです。
「Solopreneur(一人起業家)」の増加
スマホとSNSがあればビジネスができる現代、ラオスでもFacebookやTikTokを活用したEC販売が盛んです。店舗を持たず、自宅兼オフィスで彼女のように「全部自分」で回すスタイルは、最も合理的でリスクの少ないスタートアップの形と言えます。
まとめ:ラオスの未来を作る「マルチタスク」な彼女たち
「誰もいなくても死ぬわけじゃないけど、食べるものがないと死ぬからね(笑)」
最後に見せた彼女の笑顔とユーモアに、ラオス女性のたくましさを感じました。
優雅に見えるラオスのカフェやショップも、裏側ではオーナーが必死に「体が分裂する」ほど働いているかもしれません。もしラオスで小さなお店を訪れたら、頑張る店員さんやオーナーに「スースー!(頑張って!)」と声をかけてみてください。きっと素敵な笑顔が返ってくるはずです。🙏
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