ラオスの愛情と手仕事の物語
サバイディー!ラオスの旅の魅力は、壮大な自然や荘厳な寺院だけではありません。人々の日常に息づく主食「カオニャオ(もち米)」の物語には、忘れかけていた食のありがたみと、手仕事の尊さが詰まっています。
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@longtravel___
サバイディー!ラオスキです。
ラオスの旅と聞いて、皆様は何を思い浮かべますか?🇱🇦
壮大なメコン川の流れ、荘厳な寺院、それともナイトマーケットの賑わいでしょうか。
しかし、ラオスの本当の魂に触れる旅は、人々の日常の中にこそ隠されていると、私はいつも感じています。
特に、彼らの主食である「カオニャオ(もち米)」を巡る物語は、私の心を豊かにしてくれる、温かいお話です。
今回は、ラオスの食文化の原点ともいえる、農村での伝統的な暮らしを訪ねる旅にご案内したいと思います。
時が止まったかのような村の風景
ラオス中部に位置するサワンナケートの郊外へ一歩足を踏み入れると、そこには都会の喧騒とは無縁の、穏やかな時間が流れています🌿
高床式の木造家屋が点在し、地面からは土の香りが立ち上り、ニワトリたちが自由に歩き回る。
まるで昔話の世界に迷い込んだかのような、懐かしい風景が広がっています。
この村の朝は、生活のリズムそのものを刻む、ある特別な音と共に始まるのです。
大地のリズムを刻む、伝統の米つき
ラオスの家庭の食卓に欠かせないもち米は、一粒一粒がどれほどの愛情と手間をかけて準備されているか、皆様はご存知でしょうか?
村では、今でも昔ながらの方法で、米を精米する温かい光景に出会うことができます。
臼と杵が奏でる生活の音
家の軒下で、一人の女性が木製の大きな杵をリズミカルに振り下ろしています。
石臼の中には、収穫されたばかりの黄金色の籾(もみ)が。
「トン、トン…」と、重くも心地よい音が静かな村に響き渡ります。
これは、籾殻を取り除くための「米つき」という、昔ながらの作業なのです。
機械に頼らず、人の力だけで行われるこの作業は、一見すると大変な重労働。
しかし、そこには家族の食事を支えるという、力強くも温かい愛情が込められています。
風と踊る、籾殻の選別
ある程度米を搗(つ)いたら、次は「クラドン」と呼ばれる平たい竹製のザルが出番です。
搗いた米をザルに移し、空中に放り投げるように巧みに操ると、軽い籾殻だけが風に乗って舞い上がり、重い米粒だけがザルの中に戻ってきます。
風の力を借りて、米と籾殻を選り分けるこの所作は、まさに自然と人が一体となった、美しい伝統の技なのですね。
舞い散る籾殻の周りには、おこぼれを待つニワトリたちが集まってきます🐓
この地で息づく、穏やかな自然のサイクルの一部なのです。
こうして「搗いては簸(ひ)る」という作業を、米が真っ白になるまで、何度も、何度も繰り返していきます。
旅人が知るべき、ラオス流「いただきます」の意味
この一連の作業は、驚くことに1時間以上もかかることがあるといいます。
そうしてやっと出来上がった真っ白なもち米も、大家族であれば一食でなくなってしまうことも珍しくありません。
もし皆様がラオスのレストランで「カオニャオください」と注文したとき、ぜひこの光景を思い出してみてください。
手で小さく丸めて口に運ぶその一粒には、村の人々の多大な時間と労力、そして深い想いが込められています。
その背景を知ることで、旅の食事はさらに味わい深く、心に忘れられない体験となるはずです🍜
心に刻む、本当の豊かさ
ラオスの農村を訪れる旅は、単に美しい景色を見るだけではありません。
それは、便利な生活の中では見失いがちな「食のありがたみ」や「手仕事の尊さ」、そして「自然と共に生きる豊かさ」を、皆様が再発見できる貴重な旅となるでしょう。
皆様の次のラオス旅行では、少し足を延ばして、この素朴で力強い生命力に満ちた暮らしに触れてみてはいかがでしょうか?
きっと、皆様の心に深く刻まれる、かけがえのない思い出が待っているはずです🙏
