インフルエンサー高額請求の波紋
商品は200個送った。動画はバズった。
しかし、その後に届いた請求書は予想外の金額でした。
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ラオスでも加熱する「レビュー」文化と光と影
サバイディー!ラオスキです🇱🇦 スマートフォンの普及率が急上昇中のラオスでは、FacebookやTikTokを使った「オンライン販売」が空前のブームになっています。
個人が商品を仕入れ、インフルエンサー(現地では「レビュワー」とも呼ばれます)に紹介してもらい、ライブコマースで爆発的に売る。これが現在のラオス・ドリームの勝ちパターンです。
しかし、急速な市場拡大の一方で、ビジネスルールの整備が追いつかず、トラブルも頻発しています。今回は、あるラオスのオンラインセラー(販売者)が直面した、「インフルエンサーへの報酬」を巡る泥沼のトラブルをご紹介します。
事の発端:「金額は気にしないで」という口約束
トラブルの当事者となった女性販売者(Tounyさん)によると、話は昨年の6月に遡ります。あるインフルエンサーに商品のレビューを依頼した際、報酬について尋ねると、相手はこう答えたそうです。
「金額のことは急がなくていい。プレッシャーになるから。私はリラックスしてやるのが好きなの。まずは視聴者の反応を見て、長い目で見てくれればいいから」
ラオスには「ナムジャイ(水心=思いやり)」という美しい文化があります。彼女はこの言葉を信じ、相手の好意に甘える形で、明確な契約書を交わさずに商品を送り始めました。
商品は200個以上、動画はバズったけれど…
彼女が送ったのは、フェイスマスクや日焼け止めなどの美容商品。なんと合計で約200袋(サシェ)にも及びました。
商品は1つあたり59,000〜99,000 LAK(ラオスキープ)。
※2025年時点のレートで換算すると、99,000 LAKは約700円に相当します。
動画は見事に「フィード(おすすめ)」に載り、商品は売れました。販売者は感謝の気持ちを込め、定期的に商品を送り続けました。しかし、関係が半年以上続いたある日、ついに「精算」の時が訪れます。
提示された金額と「1万バーツ」の壁
インフルエンサー側から具体的な報酬の話が出た際、販売者はその金額に驚愕しました。具体的な請求額は伏せられていますが、販売者は当初、感謝のしるしとして3,000,000 LAK(約21,000円)を渡そうと考えていました。
しかし、相手が期待していたのはそれを遥かに上回る額、あるいはラオスでの高額取引に使われるタイバーツ換算で「10,000バーツ(約43,000円)」規模の価値だったことが示唆されています。
販売者は反論します。
「私が送った商品の原価だけでも7,000,000 LAK(約49,000円)を超えている。それに現金3,000,000 LAKを足せば、合計で10,000,000 LAK(約70,000円)以上の価値を渡していることになるのよ!」
ラオスの公務員の初任給が2,000,000 LAK(約14,000円)程度であることを考えると、この「1,000万キープ」という価値がいかに大金かわかります。
教訓:ビジネスに「ナムジャイ」は通用しない?
結局、インフルエンサー側は「納得できないなら、動画を削除して商品を返してほしい」と主張。販売者は「商品はもう使っているはずだし、今さら返されても…」と困惑し、最終的に追加で現金を支払い、関係を絶つことになりました。
この一件は、ラオスのビジネスシーンにおいて「契約書の不在」がいかにリスクであるかを物語っています。
「リラックスしてやろう」「お金は後でいい」という言葉は、ラオス特有の優しさ(ナムジャイ)の表れでもありますが、ビジネスでは時に火種となります。これからラオスでビジネスを考えている方は、どんなに親しい間柄でも、最初に数字を明確にすることを強くおすすめします🙏
今回の舞台:ラオスのECハブ「ビエンチャン」
今回のトラブルのようなオンラインビジネスは、主に首都ビエンチャンを中心に展開されています。物流と情報の中心地です。
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